2024.02.29
アパレル×コンビニの新業態店舗|ジェネキュン「売り場トレンドレポート」vol.1
Z世代
売り場トレンドレポートvol.1
電通リテールマーケティングと電通tempoの共同プロジェクト「ジェネキュン」では、Z世代メンバーが気になるお店を見に行き、その様子をレポートとして発信しています。
Z世代ならではの目線で、そのお店の魅力や見どころ、さらには売り場づくりのアイデアに繋げられそうなポイントを紐解いていきます。
第1回目となる今回は、『アパレル×コンビニの新業態店舗』についてのレポートです。
アパレル×コンビニの新業態店舗
ジェネキュンプロジェクト Z世代メンバーのはやしです。
趣味はSNSにてカフェやレトロな喫茶店の投稿を見ることです!
そんな私が今回行ったお店は・・・「アパレル×コンビニの新業態店舗」です!
アパレルブランドとコンビニエンスストアが協業した新業態。
「サステナブル」をキーワードに都市型ワーカーへ持続可能なライフスタイルを提案する新世代のコンビニエンスストアがコンセプトです。
今回は、アパレルブランドとコンビニエンスストアのコラボレーションした新業態の店舗がどのような雰囲気か気になって見に行ってきました。
店内にはこんなこだわりが…!
実際に見に行ってみて、まず印象的だったのは店舗の入り口です!
こちらのお店では、アパレルショップ側から入店できる入口と、コンビニエンスストア側から入店できる入口がありました。
アパレルショップ側の入り口の正面には、コンビニでアイスクリームを販売する冷蔵ケースが置いてあり、その中にはブランドの洋服がディスプレイされていました。近くにはドリンクが陳列されている冷蔵ラックも!
入店する前からアパレルとコンビニが融合したことが伝わる、インパクトのある入り口。
物珍しさから、思わずふらっと立ち寄ってしまうような雰囲気…。
コンビニ側からの入り口はオフィス街ということもあり、アパレル感はなく、通常のコンビニと同じような入口になっています。
サステナブルがテーマなこんな商品も!
店内はグレーやウッド系で統一されていて、落ち着いた空間です。
一見、お洒落な店内に見えますが、この店舗は「サステナブル」をテーマとしていて、店内のいたるところにサステナブルな工夫が発見できました!
例えば、店舗の壁やPOPは、石炭や使用済のコーヒー豆や廃棄物などを再利用してつくられたリサイクルボードでした。
商品ラインナップもサステナブルな商品を多く取り揃えられていました!
中でもこの店舗限定で販売されている収納ケースが目玉商品のようです。
この収納ケースは、アップサイクルして作られた手触りの良いものになっています。
環境にやさしいだけでなく、アップサイクルして作られているため、世界に一つだけしかないのも魅力!
他にもアパレル側では、衣類・食品・各地域の陶芸品(環境に配慮されたもの)・・観葉植物などのグリーンが多く販売されていました。
コンビニだけでは手に入らない、アパレルとの融合店舗だからこそ販売できる商品が多数ありました!
また、店内には洋服のリサイクルとしてグリーンプロジェクトを行うための段ボール箱が設置されていて、
イートインができるスペースの壁にはリサイクルやサステナブルな取り組みをしている動画が流れていました。
コンビニ感覚でお洒落なアパレルも同時に見ることができてタイパよし!
コンビニの延長線上にアパレルがあるという区切りになっているため、
専用のイートインで飲食を済ませたらそのままアパレルの商品を見る流れが自然に出来ていると感じました。
オフィス街のため、会社員もお昼休憩などの短い間の時間でもコンビニのイートインコーナーで昼食をとった後、
アパレルを見て回ることができ、タイパが非常に良いと思いました。
効率を重視しているZ世代には、この店舗のように1つの店舗で色んな商品が見られることはとても重要なお店選びのポイントだと思います!
あったらいいなと思う売り場アイデア
私なりに、あったらいいなと思う売り場アイデアを考えてみました!
今回のアパレル×コンビニのように全く違う業界のコラボレーションをする店舗です。
例1)眼鏡業界×飲食
かける眼鏡(レンズに色がついているもの)によって食べ物の印象が変わったり、匂いが変わってきたり、
音楽が流れたりなど視覚・聴覚・嗅覚で新しい体験が出来るのも面白いなと思いました。
「今までカラー眼鏡には挑戦してこなかったけど意外といい感じ!」や
「この商品はこういう音楽を流しながら食べるといつもとこんなに気持ちが変わるんだ!」などと新しい発見にもなります。
実際に体験した眼鏡や食べ物もブースで販売し、相乗効果でより多くの購買へ繋げることができればいいと思います。
更に「サステナブル」のようなZ世代が注目しているテーマを加えたら、もっと今までにはないオリジナルな店頭体験にも繋がると思います。
例2) キッチン雑貨×銭湯
SNS上に情報がありふれた中でより目新しさが求められているため、普段は絶対にコラボしないような業界同士の組み合わせは話題になりやすいと思います。
例えば、銭湯の中に大きなテレビ(モニター)があり、その大きなテレビをまるまる包装することができるラップ。
ただのラップではなく、光に反射すると綺麗な色に変化する仕組みや、ラップの反射した光が銭湯全体に映し出される演出など、映画のシーンによって光の色の変化があるので、お風呂に入りながらまったりとした時間を過ごせると思います。
また、そのラップを購入すれば家のお風呂でも簡単に同じような体験ができるのがポイントです。
「おうち居酒屋」や「渡韓ごっこ」など、家でできる体験はZ世代の流行りのポイントでもあるので、刺さりやすい施策だと思います。
まとめ
今回「アパレル×コンビニの新業態店舗」に行ってみて、異業種同士のコラボレーションという中にも、
「サステナブル」という共通テーマを取り扱い、全体の統一感を図ることで、
どちらも中途半端になることがなく、互いに良い部分を引き出した店舗になっているように思います。
タイパ意識の高いZ世代にとっても、今後この店舗のように商品や店内の雰囲気が良く、商品の種類も豊富な店舗は重宝されると思いました。
以上、「アパレル×コンビニの新業態店舗」についてお伝えしました!
今後もZ世代が気になるお店を見に行き、レポートを発信していく予定です。
2024.2.29
Z世代の消費行動に焦点を当てた調査レポートのご案内
各世代の店頭消費行動における価値観や判断基準、小売や店頭に対する意識などを中心にアンケートを行い、
Z世代とその他の世代を比較する形で特徴を洗い出した、調査レポートをホワイトペーパーとして配布中。
下記URLよりお気軽にお問い合わせください。
■「Z世代的小売への本音調査」ホワイトペーパーDL ページ