2021.10.04
【解説】広告業界におけるPoCとは
広告販促
このトピックスでわかること
・そもそもPoCとは
・PoC実施手順とメリット
・広告業界でどのようにPoCが使用されているか
そもそもPoCとは
PoC(読み:ピーオーシー)とは「Proof of Concept」の略で、「概念実証」と定義されます。
また、企画・アイデア・プロジェクトを確認するため、実験的に行うことも指しています。
最終的には最初に思いついた概念が正しいかどうか検証し、
概念を拡大させるか否かを決定することに繋がります。
特に広告業界では、「□□□社に対して、BというPoCをしている。」などと使用されることが多いです。
PoCの手順
広告業界に限らず、PoCは3つの手順に沿って実施されます。
企画
マーケティング戦略や現状の課題に基づき、広告活動を行うためのプランを作成します。
これまでの情報や調査結果から、課題を広告表現や企画を通じて解決するプランを作成します。
この際、目的も同時に設定します。
実装
PoCで行った実装概念を行います。目的に沿った具体策を実行します。
例えば、流通に設備を設置したり、販売応援人材を派遣したりします。
検証
よかったこと・改善点・問題点などを記録し、洗い出します。
次の一手につながるために、事実を収集します。
例えば、以下のような点も検証します。
・応援人材を派遣したとき、入店手続きで問題が発生したため稼働時間が少なくなってしまった。
・大きい販促物はA店では設置できたが、搬入経路が複雑で敷地面積の小さいB店・C店では実施可能か。
PoCのメリット
・少額で費用対効果を確認可能
PC上で予算計画を立てても、実際に費用がいくらかかるのかは不明です。
大幅な設備投資を行うよりも、1つの事業の中で細かな検証を行ってゆくことで、
費用対効果の分析ができます。
・事例の獲得ができる。
PoCを事例として扱うため、改善点などを応用することができます。
スモールステップで成功事例を収集することができるため、PoC検証後は事例として活用できます。
広告業界におけるPoCとは
IT業界でよく使われるPoCですが、近年では広告業界でもよく聞くようになりました。
SIerがシステム構築することとも似通っており、奇抜なアイデアを実現することが多いです。
我々広告業界でも、マーケティングの「仕組み」を企画・実装し、検証し続けることが多くなってきています。
特に、販促企画では「他社とはちがったこと」「奇抜」「いままでになかった」のようなアイデアがよく評価されます。
ですが、実装段階で上手くように調整の役割を行うことが広告業でも求められます。
具体的には、マーケティングにおいて「調査する」ことが概念であればPoCですし、
「店内に顧客が通ったセンサーを設置し、定量調査する」こともPoCとしてとらえることもできます。
まとめ
PoCという言葉は、プロジェクト中の失敗を肯定的にとらえることができます。
プロジェクトを進めてゆくほど、予期せぬ課題が発生することはつきものです。
特に広告業では、「人を動かす」ことを生業としているために、さまざまケースを想定しなければ、プロジェクトは前進しません。
近年PoCという言葉が使用されるようになってきたのは、
「課題を乗り越えてゆくための、試行錯誤」をポジティブな意味でとらえることができるのではないでしょうか。